【怒ったら損】とよく言われます。
湾岸ミッドナイトで有名な、楠みちはる先生の漫画【東京ブローカー】
2000年代に入ってすぐくらいの作品だったと思います。
当時若者だったTORIOTTOはヤングマガジンを読んでいた時に、この表紙の右側の男の
「なんでもかんでも、すぐオコるな。オコるほど何かが逃げていく。」
このセリフを目にした時、憑物が落ちたと言いますか、いろいろ納得がいった感じがしました。
今思い返しても、この【何かが逃げていく。】と言うのが、とても実感できます。
逃げて、行きますよね?
他にも
「たりー。うぜー。」…「あれ?ひょっとして俺今つまらない方に行ってる?」
みたいなセリフを左前の若者が言っていたり、かなり当時のTORIOTTOに刺さる名言が多い漫画でした。
一応【大人のアウトロー】達を描いている作品ですが、やはりビジネスがテーマだとヤンマガで受けが悪かったのか(笑)
一巻以降は出版されて居ないんですね。
一巻の終わりで一応話はまとまっているので、問題は無いのですが…。
ですが!とにかく名作です!
一巻だけなので、すぐ読めるのに、名言の宝庫!
仕事で対価を得る人は全員読んだ方が良いくらいの名作です。
TORIOTTOは以前、笑顔と言うのは捕食する時の表情から来ている。
と聞いた事があります。もちろん怒りも生きていく上で必要な事で、本能なんでしょう。
実際怒りを発散せず、ストレスを溜め込むのも良くないですし。
ですが、怒るほど、逃げて行くんです。なにかが。
失うでも、こぼれ落ちるでもなく。
京極夏彦作
【ヒトでなし 金剛界の章】
こちらの作品では、
ある事件が切っ掛けで、奥さんにヒトでなしと言われ、何もかもどうでも良くなり、1人放浪している自称ヒトでなしの男。と、他の感情的な登場人物とのやりとりが描かれています。
喜怒哀楽の感情は、ヒトがヒトである為に必要なものです。
が、彼、感情がどうでも良くなったヒトでなしのおかげで多くの人が救われると言うお話です。
京極夏彦先生は人の何とも言えない感情を描くのが本当に上手いですね。
ボリュームもあり、難しい言い回しの作風ながら、私の様な学の無い馬鹿者の頭にもスッと入ってくる様に書ける。
私に本の魅力を教えていただいた方です。
少年ジャンプでは、怒りで覚醒してやっつける!みたいな話がよくありますが、
現実は強い感情だけでは誰も救われないし、何も解決しない事が多いです。
が、心の動かないヒトでなしになるのも、ラクなのか?と問われると、うーん…となります。
怒るにしても、堪えるにしても、
キーワードは、大切な人や大切なモノの為に。
なのかもしれませんね。
iraっとする。
フフフ…
あれ、ひょっとしていまiraっとしました?(笑)